編集:ささだ
気にはなっていても、なかなか始めることが難しかったプログラミング言語 Python へ一歩を踏み出すための入門書が登場。Python は、オープンソースの世界で、Ruby と並び称される、代表的なプログラミング言語で、本書は、日本人による日本人のための Python 入門書として、企画したものです。
本書では Python のプログラムを作り始めるとっかかりのところでつまづかないために、ページを割いて、その基礎をしっかり図入りで解説。また、オブジェクト指向の解説はもちろん、イテレータ、ジェネレータ、リスト内包表記、lambda 式といった、最近の Python の華麗で短いコーディングの仕方から、データベースとの接続や Web サービス API との接続などリッチな話題も満載しています。
いつも楽しみに拝見している Rubyist Magazine にて「みんなの Python」を紹介する機会を与えていただきありがとうございます。微妙に Away 感を感じつつも、Ruby コミュニティの暖かさに感謝しています。
さて、Ruby と Python の関係をひとことで表すとするなら、「お互いに気になる存在」ということになるのではないかと思っています。 まつもとさんと Python の作者 Guido 氏は、お互いに口ひげを競い合うほどの仲良しです。「Ruby on Rails」と Python の Web アプリケーションフレームワーク「Django」の開発陣は、一緒に開発のイベントを行い親密に交流をはかっています。海外の Python イベントに潜り込むと、Pythinista は 4 大スクリプト言語のうちで決まって Ruby のことを口にします。 お互い近いところにいて、良い刺激を与え合う。「ライバル」という言葉では表現できないような、親密でちょっと緊張感に満ちた関係。それが、Ruby と Python の関係なのではないかと思っています。 「みんなの Python」はそんなスクリプト言語 Python の入門書です。純粋に Pythinista を目指す方だけでなく、Ruby や Perl など、普段ほかのスクリプト言語を使っていて、Python が気になるひとも含めた「みんな」を対象にした入門書を目指して執筆しました。
Ruby に比べると、Python はオブジェクト指向言語としての一貫性や厳密さに欠け、多少気の抜けたところのある言語だと思います。それでいて、言語全体を見ると一貫性がある、とても味わい深い言語です。普段 Ruby をお使いの皆さんが Python を学ぶことによって、きっと「世界観」が広がることと思います。みなさんの開発ライフを楽しくするお手伝いが出来るのなら、それは大変うれしいことです。